【第15話】たぬきからの脱出

 クビになったからといってそのまま家に帰る気にもなれず、ジェリーはふらふらと街をさまよっていた。

 あれから何時間経っただろうか。朝食も昼食もとっていないから、腹がぐうぐうと盛大に鳴っている。太陽は既に沈み始め、時刻はおそらく夕刻に近いだろう。

 まるで死人のような形相で歩くジェリーと、それを遠巻きに見ながら眉間に皺を寄せる街の人々。

 むなしい。所詮、自分の人生——いや、たぬき生なんてこんなものなのかと、ジェリーは途方に暮れていた。